「あの人とは波長が合う。」
「あの人とは波長がイマイチ合わない。」
などとは、よく耳にしますし、自分でも使ったりします。
「波長が合う、合わない」とは、『ここが嫌いで、この人とは一緒にいられない』など何か明確な理由があるというよりは、
「何だか一緒にいると居心地が悪い。」
「一緒にいるとテンションが下がる。」
「なぜだか会話が続かない。」
など、何となく違和感を感じてしまう感覚ではないでしょうか。
今回は、そんな波長が合う、合わないを「色」に絡めて考えてみたいと思います。
波長とは
そもそも波長とは何でしょうか。
「波長」とは、電磁波を表す時の、波型の山から山の長さのことです。
「波長」は私たちが普段見ている「色」に大きく関わっています。
私たちが「色」を見るためには、「物」「光」「眼」の3つが必要です。
この「色」を見るための「光」は、電磁波の一種です。
「電磁波」には、エックス線や、テレビ波、ラジオ波など目に見えないものもありますが、「光」の中には、読んで字のごとく、見ることが可能な光の「可視光(線)」と呼ばれるものがあります。
私たちが見ることができる色は、この「可視光」の範囲の
短波長「青(B)」
中波長「緑(G)」
長波長「赤(R)」
です。
短波長より短い波長は、「紫外線」、長波長より長い波長は、「赤外線」となり、人の目では見えなくなります。
波長が合うとは
波長によって見える色は変わります。
性格、話す時や動作のテンポ、(もしかしたら、眼には見えないオーラなども!?)など、個人個人が持っている波長で、自分を形づくる波型があるのかもしれません。
「波長が合う」とは、人を形づくる波型があるとして、その波型が、ピタリと合うことなのだろうと思います。
つまり、「波長が合う」とは、
一緒にいて
「楽しい」
「心地が良い」
「気分が上がる」
などの感覚が自然に湧き上がることではないでしょうか。
自分のカラーとは
自分の「性格」や「持ち味」、その人の持つ「オリジナリティ」なことを、よく「自分のカラー」といいますが、人に対して、「波長が合う、合わない」と感じるのも、その人の持つ「カラー」が関係しているのかもしれません。
人とも「波長が合う、合わない」があるように、自分にとって、「波長が合う色」というものもあると思います。
自分と波長が合う色とは、簡単に言うと「好きな色」だと思います。
なぜその色を好きなのかを考えると、
「楽しい気分になる」
「きれいだと感じる」
「感動が湧いてくる」
など、何か「しっくり」くる経験が積み重なって、「好きな色」になったのではないでしょうか。
実際、「赤色」が好きな人は、赤色を見ると心地よいと感じますし、「青色」は物足りないと感じたりすることもあります。
これは人の性格にも置き換えられると思います。
例えば、「赤色」が好きな人は、行動力があり、生命力にあふれた元気な人が多いです。
逆に「赤色」が苦手な人は、グイグイくるような積極的な人が苦手で、そういう人といるとストレスを感じたりします。
「赤色」の人からすれば、控えめな人は、物足りないと感じたりするかもしれません。
色で自分を演出する
自分の「カラー」が大好きな人ばかりではないと思います。
人は常に、
「積極的になりたい」
「親しみやすい人になりたい」
「性格を変えたい」
「向上したい」
など、何かしら、望みを持っていると思います。
内面を変えるということは、すぐには難しいと思いますが、人から見えるイメージを変えるのは、内面を変えるよりずっと簡単だと思います。
一番手っ取り早いのが、選ぶ服の色や形を変えるということです。
誰にでも生活の中で経験があると思いますが、着ている服でその人のイメージを判断することは多いと思います。
特に、その人となりを深く知る前では、外に見える部分でしか判断できません。
また、第一印象の先入観は、なかなか抜けないと思います。
実際、深く知り合った後に、「最初はこういう人だと思ってたよ。全然違ったね。」などという会話は、よく聞きます。
ファッションでは、自分をどう見せたいかなど、少し検索すれば、無数に提案があります。
「モテ色」などよく目にします。
色で自分を演出するのも、自分の性格などを変えるきっかけになるかもしれません。
まずは自分から
色で他人を判断したり、自分を演出したり、色には力があります。
「眼」から入った色は「脳」で認識されるので、「心」にとても大きく作用します。
「人からこう見られたい」というところだけに注目してしまうと、「自分の心地よさ」が後回しになってしまいます。
色の力を利用するときには、まずは自分の気分が上がること、楽しくなることが一番大切だと思います。
たかが色と思わずに、心地よい色を探して、日々目にするだけでも、幸せな気分がひとつ増えるかもしれません。
アーリー フィンチ■絵と配色とデザインと■
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