「どちらを選んだらよいか、いつもものすごく迷う」
この自分の性格が好きではなく、即決できる様にならないかと、ずっと思っていました。
ところが、友人からは「それは、得な性格」だと言われました。
この「なかなか決められない性格」は損なのでしょうか?得なのでしょうか?
なぜ迷うのか
普段の買い物で、商品ひとつを選ぶ時も、どちらにするのかなかなか、決められません。
洋服だと、色違いのカラーバリエーションがあればすごく迷いますし、スーパーで日用品を買う時ですら、値段や原材料など、比較するものがあれば、じっくり見て、悩んでしまいます。
なぜ迷うのでしょうか?
いろいろな理由があるとは思いますが、私の場合、
必要のないことにお金を使って、
『失敗したくない。』
『損をしたくない。』
という気持ちが強く湧くからだと思います。
もしくは、自分の決定に自信がなく、決めきれないからだと思います。
「どっちがいいと思う?」と人に聞くときなどは、心のなかで、なんとなく答えは決まっていて、相手が自分と同じ意見なら背中を押される気分になるし、もし逆なら、あきらめるきっかけになったりします。
「決められない」は得な性格!?
私の周りには、私のように迷う性格ではなく、即決タイプの人が多くいます。
本当にうらやましいです。
母も買い物に行くと、商品を大して見もせずに、かごにポンポン入れていました。
即決タイプの友人から、「自分はよく考える前にすぐ買ってしまい、必要なかったことがよくある。
あなたは、考えて必要なものしか買わないから、無駄遣いがなくていいね。」と言われたことがあります。
確かに通販では、選んだ商品をカートに入れて放置、数日して、それでも欲しい物だけを買います。
さらに、悩んだ結果、何も買わないということもよくあり、
自分では、「石橋を叩いて、叩いて、渡らない」性格だと思っています。
言われてみれば、無駄遣いが少ないのかなとも思いましたが、
「でも即決できることは、時間の節約になるね。」と友人に返し、気が付きました。
自分が、お金の無駄遣いはしていないかもしれないけれど、時間の無駄遣いをしていることに。
悩んだ時間だけ無駄のように感じてきました。
なぜなら、そんなに悩んで決めても、全く必要のないものを買う時もありますし、
買ったものが失敗だったと思うことも多々あるからです。
これでは、友人の言うように、得な性格では全くありません。
時間はお金では買えませんし、時間はだんだんと減っていきます。
年を経るごとにそう感じます。
では、性格を変えるべきでしょうか。
実際、「長考は時間がもったいないのでしない。」と決めてみると、確かに、即決できることも増えました。
ただ、やはり、これは性格なので、「石橋を叩いて、叩いて、渡らない」性質はなくなるものではありませんでした。
それに、即決できる人が悩まないのかといえばそうではなく、悩むような局面では悩みまくることもあるでしょうし、私のようななかなか決められない性格でも、気分や状況で即決することももちろんあります。
迷うのは無意味
今までの人生で、とても悩んだのが、離婚をするか、しないかという選択です。
その中でも、子どもを母子家庭にして良いのかということで、1番悩みました。
その時に言われて、心が軽くなった言葉があります。
それは、「離婚してもしなくても、たいして変わらない人生だと思うよ。」という言葉です。
離婚をしたから、どん底に落ちるわけでも、結婚生活を続けたから、ものすごく幸せになるわけでもないし、逆もしかりという内容でした。
その当時、その言葉に妙に納得しました。
実際、離婚して数十年経ちましたが、その通りでした。
離婚しなければ、それなりに楽しいことも、苦しいこともあっただろうと思いますし、
結局離婚したのですが、楽しいことも、うれしいことも、悲しいことも、辛いことも、いろいろありました。
でも、どちらのほうが良かったのか、その両方を比べることはできません。
買い物も同じで、買って、手元にあるものと、買わなかったものは、もう比較できないので、結局はどちらでも変わらないのです。
明らかに、どちらかにメリットかデメリットがある場合や、選択肢はあるけど、一択だなというような場合は、悩みようがありません。
悩めないときには、即決するしかないのですから、悩めるということは、実はどちらを選んでも大差がないのかもしれません。
人は、どちらを選んでもそんなに変わらないと知っているから、どちらを選択するのか、迷ったり、悩んだりするのではないでしょうか。
決められないことよりも損なこととは
迷っても結果に大差がない、もしくは迷うこと自体が無意味なら、そこにスポットを当てて考える必要がなくなります。
結局、「決められない」「悩む」性格が損か、得かという事ではなく、自分の選択が「正しかった。」と自信を持つことが大切なのではないでしょうか。
もう過去になってしまった自分の選択が成功か失敗かと考えるより、「この選択は正しかった。」と常に思うことができれば、すぐに次に進むことができ、今さらどうしようもできないことにとらわれて、時間を無駄にすることがなくなるのかもしれません。
つまりは、もう終わった自分の選択に納得できることが得で、できなくて悩むのは損な性格と言えるのではないでしょうか。
アーリー フィンチ■絵と配色とデザインと■
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